専門医活動報告」カテゴリーアーカイブ

第75期OP育成セミナーにて登壇

2024年9月15日に、アップルデンタルセンター(東京都東伏見)にて第75期OP育成セミナー(第2回)が行われ、参加いたしました。

今回は「情報の集め方、学習の仕方」として、三次情報に惑わされず、二次情報さらに一次情報にまでどのようにして掘り下げていくかをお話しいたしました。受講者の中には歯科衛生士1年目の方もいらっしゃいました。ベテランの歯科医師から新卒の歯科衛生士まで参加者の皆さんに幅広くお伝えするべく、検索の手順をできるだけ分かりやすくお伝えする工夫をした次第です。

次回は来年3月に酒田市の日吉歯科診療所にて行われます。また参加者の皆さんとお会いできることを楽しみにしております。

関東歯内療法学会サマーセミナーに参加

2024年8月29日に、日本大学歯学部創設百周年記念講堂にて関東歯内療法学会第27回サマーセミナーが行われ、「歯内療法における法的トラブルへの対応と予防策」として歯科医師・弁護士の小畑真先生がご講演され、参加いたしました。

歯内療法に関する治療は痛みが関連することが多く、実はインプラント治療や歯列矯正治療に次いで、歯科医師ー患者間のトラブルが多い歯科領域です。術前の説明や問題が生じた際の速やかな対応などが重要であるとの内容でした。

当院での歯内治療は自由診療のため、治療費が大きくなる一面があります。治療内容そのものや治療費、治療後の注意点などをできるだけコンサルテーション時にご説明するようにしておりますが、この講演を参考にさらに丁寧な対応を心がけてまいります。

 

ホスト研修医トレーニングプログラムにて講義

2024年7月24日に、東北大学大学院歯学研究科歯科保存学分野にてホスト研修医トレーニングプログラムが行われ、「根管洗浄」をテーマに講義および実習を行いました。

歯科保存学分野では保存修復学および歯内療法学についてトレーニングプログラムを組んでおります。今回歯科保存学分野を選択してくれた東北大学病院歯科研修医は8名でした。一連のプログラムの中で、私自身が学位研究でも関わった根管洗浄をテーマに、約2時間半わたりお話しいたしました。

歯科医師になるための卒前教育だけで全ての臨床が行えるようになるわけではなく、医療者としては症例に応じて最新の知見も踏まえてより良い医療を目指す気概が求められます。一般的に行われているシリンジ洗浄だけでは根管洗浄が不十分になり得ること、その解決策としてどのような選択肢があるのか、その科学的根拠は、そして実際にどのように行うのか、といった内容で医局員のサポートも受けながらの手厚い講義と実習を行うことができました。

ご参加いただいた研修医の皆様、ご協力いただいた先生方、誠にありがとうございました。

日本歯内療法学会学術大会にて講演

2024年7月20-21日に、千里ライフサイエンスセンター(大阪)にて第45回日本歯内療法学会学術大会が行われ、シンポジウム1「これからの歯髄保護」のシンポジストとして登壇いたしました。内容は「歯髄保護の診療ガイドライン〜作成の経緯と保険診療との関係〜」と題して、診療ガイドライン委員会委員の立場から講演いたしました。

今回の歯髄保護の診療ガイドラインは日本歯科保存学会との協働によるもので、その構想は2017年より、実際の協働作業は2020年より開始し、コロナ禍も経て本年7月にリリースされました。本診療ガイドライン作成においては、GRADEシステムに基づいた信頼性の高い国際的アプローチを用いており、その意味で非常に価値あるものになっています。これにより、作成元の両学会は広く国民に対して信頼に足る学術団体であることを示すことができ、我々委員会メンバーの活動の4年間に及ぶ集大成として世に出すことができたことは大変喜ばしいことであります。

シンポジウムでは、その作成の経緯や保険診療との関係について、まずは歯内療法学会会員の皆様に解説をする機会となりました。合わせて、大島勇人先生(新潟大学硬組織形態学分野教授)が歯髄の生物学的特性のお話を、さらには辺見浩一先生(恵比寿ヘンミデンタルオフィス)が臨床の実際と課題についてのお話をされました。本シンポジウムは世界的な潮流でもある歯髄の生物学的側面に対する研究知見、診断に対する考察、歯髄保護に対するアプローチやプロトコルの模索に、日本も乗っていることを示すことのできた大変興味深いものとなり、本会場はもちろん、サテライト会場も満席であったと後から伺いました。

この度シンポジストとしてご指名くださいました、大会長の林美加子先生(大阪大学歯科保存学教授)、座長の松﨑英津子先生(福岡歯科大学歯科保存学分野教授)、澤田則宏先生(澤田デンタルオフィス)、誠にありがとうございました。また、今回のシンポジウムにご参加いただきました皆様に感謝申し上げます。

https://jea-endo.or.jp/publication/publications.html

https://www.ishiyaku.co.jp/dentweb/news/article.aspx?AID=4721

国際外傷歯学会に参加

2024年7月12-15日に、一橋大学一橋講堂(東京)にて第22回国際外傷歯学会世界大会が行われ、参加いたしました。

本学会は外傷を中心に、歯の保存修復、歯の移植、歯内治療、歯周治療、といった多岐にわたる学問の集合知を学ぶ学会です。特に、若年者の永久歯外傷症例に対して適切に処置が行えるかどうかは、その患者(患児)の将来に大きく影響しうることになります。そのためにも、治療に対するプロトコルや学会のコンセンサスを全ての歯科医師が知っておくことは非常に有意義です。特に、外傷歯では歯内治療が必要かどうか、どのタイミングで介入を行うべきか、が問われます。過去の偉人の先生方の知見を踏まえて、最新のアプローチについてアップデートをしてまいりました。

Er:YAGレーザーセミナーに参加

2024年6月30日に、モリタデンタルプラザ(お茶の水)にてEr:YAGレーザー体験会が行われ、参加いたしました。

この度、株)モリタより新型Er:YAGレーザーである「アドベールSH」のレーザーが発売となり、以前のレーザーとの違いを確認できる体験会、かつセミナーが催されました。レーザーのパルス幅をsoftとhardでモード選択ができるようになり、特にエナメル質の蒸散に対してhardモードでの切削効率が非常に高くなりました。また、根管洗浄(適応外使用)に対しても照射時の音から旧機種よりもキャビテーション効果が高まっていることが想像されました。ディスプレイの表示も治療内容から直感的に設定値を選択できるようになっており、その改善点が多くに及んでいることがわかりました。

今後も新しい機器やその効果効能に対する知見についてアップデートを行ってまいります。

第75期OP育成セミナーにて登壇

2024年6月1-2日に、アップルデンタルセンター(東京都東伏見)にて第75期OP育成セミナーが行われ、参加いたしました。

2日間の日程の中で、「エンドの病因論」として歯髄炎・根尖性歯周炎がなぜ発症するのか、また、なぜ歯内治療が難しいのかのお話をいたしました。歯髄炎・根尖性歯周炎はう蝕の続発疾患です。そもそも予防歯科医療が充実していれば根管治療を行う必要性は減るはずです。また、不幸にして根管治療が必要となった時、より質の高い歯科医療を受けたいと患者さんは思うことになるでしょう。そのような環境の中で、歯内療法専門医の役割はますます大きくなると思います。

次回の9月15日もよろしくお願いいたします。

歯科保存学会学術大会にて登壇

2024年5月16-17日に、宮城県仙台市の国際センターにて「日本歯科保存学会2024年度春季学術大会(第160回)」が開催され、主管校としてのサポートとシンポジストでの登壇とで参加いたしました。

担当したシンポジウム1(臨床セッション)では、新たな展望:保存歯科臨床の到達点と未来への挑戦というメインテーマの中で、3名の演者が登壇する形式で、ピンマイクをつけてのプレゼンテーションスタイルにて講演いたしました。歯内療法学の立場から「エビデンスと臨床歯内療法」というタイトルで、歯髄保存療法とレーザーキャビテーションによる根管洗浄のお話をさせていただきました。前日のリハーサルでは照明・音楽の挿入に驚きましたが、エンターテイメント性を持たせたシンポジウムとして、ご参加いただいた先生方に新しいカタチをご提示することができていれば幸いです。

引き続き学会活動を通じて歯内療法学に関わってまいります。

若手歯科医師のための革新セミナーにて講演

2024年4月21日に、Dental Plaza Tokyo(株式会社モリタ)にて、「未来の歯科医療を切り拓く!若手歯科医師のための革新セミナー」(2日目)が開催され、演者として登壇いたしました。

講演では「これからの歯科医療における診診連携のあり方」として、歯内療法専門医が地域医療に貢献するカタチを提案いたしました。また、専門医が不足している現状、さらにはかかりつけ歯科医院が担うべき予防型歯科医療の実践についても触れてお話しさせていただきました。セミナー開催レポートは下記リンク先をご参照ください。

https://www.keep28-jof.jp/home/miraishika_report2/

ご参加いただいた先生方、誠にありがとうございました。

 

歯科衛生士専門学校での講義が始まりました

4月11日から6月13日まで、湘南歯科衛生士専門学校にて歯内療法学の授業を担当することになりました。本講義は今年で3年目となります。

昨年よりテキストが改訂となりました。新しい歯科衛生士国家試験に向けて内容を充実させてまいります。